※今回のコンサートの会場・神奈川県民ホール
2019年4月7日(日)に宗次郎さんの新作発表記念コンサートを聴きに、横浜の神奈川県民ホールへ行きました。
宗次郎さんの6年ぶりの新作となったニュー・アルバム『昔むかしの物語(はなし)を聴かせてよ』。
実はこの新作の曲自体を聴くのは、この日が初めてではなく、2018年8月の岐阜・根尾の淡墨桜コンサート、そして2019年4月4日の京都・平安神宮紅しだれコンサートと、2回のコンサートですでに聴いていました。
ただ、新作CD購入(発売日は2019年4月2日)はまだでしたので、やはり、サイン入り新作CDが欲しいなと思い、この日の横浜公演に思い切って行くことにしました。
(秋に、関西の兵庫・伊丹でも同じコンサートが開催されることは知っていましたが、やはり、それまでは待てなかったので…)
4月4日の平安神宮コンサートから3日後。
まさに、宗次郎さんを追いかける形で横浜にやって来ました。
初めて訪れた、神奈川県民ホール。
ロビーで早速、新作『昔むかしの物語を聴かせてよ』のCDを購入。
終演後のサイン会に備えました。(これこそ、大阪からはるばる横浜にやってきた最大の目的です)
実は、宗次郎さんのホームページで『昔むかしの物語を聴かせてよ』のジャケット写真を見た際、驚くと同時に嬉しく思いました。
というのも、ジャケット写真が、富山県の合掌造り集落“五箇山”だったからです。
(→宗次郎さんのホームページにて、そのジャケット写真を見れます。http://sojiro.net/contents/works_cd.html)
僕自身、五箇山が大好きで、今までに3度訪れており、2017年に訪れた際には、ジャケット写真で宗次郎さんが立っておられるところと全く同じ場所で、ホイッスルを吹きました。(ブログ記事参照)
また、この旅をもとに、オリジナル曲「合掌ノ里~郷愁・五箇山~」を作曲しました。
https://www.youtube.com/watch?v=8jbcBrEo0HY
※↑こちらがその曲「合掌ノ里~郷愁・五箇山~」。よろしければぜひ、お聴きください!(2018年11月発表作)
(本当に偶然に、この曲が完成し発表したちょうどその頃に、宗次郎さんも五箇山を訪れておられたことになります)
そして、今回の宗次郎さんの新作。
すごく親近感がわくと同時に、深い縁を感じてしまいました。
CD購入後、開封しブックレットに一通り目を通しました。
ブックレット内でも、五箇山の菅沼・相倉合掌集落の写真がふんだんに使われており、秋の山里と、そこを散策する宗次郎さんのお写真が、沢山載っていました。
そのうちの1枚は、僕が2017年8月に宿泊し、お世話になった民宿・長ヨ門さんも載っており、その前を宗次郎さんが歩いています。
先述の2回のコンサートで新作の曲を聴いて以来、『昔むかしの物語を聴かせてよ』は、宗次郎さんの最高傑作になると確信しておりましたが、ジャケット・ブックレットの五箇山の写真を見て、個人的にも大のお気に入りのアルバムとなりました。
コンサート・プログラムを見ると、新作から8曲、旧作から6曲の14曲構成となっていました。
座席は1階7列の12番。
比較的前の方で、宗次郎さんを右前方に見る感じの座席でした。
開演時間となり、まず1曲目。
アルバム・タイトルでもある曲「昔むかしの物語を聴かせてよ」が演奏されました。
今回のコンサートは、宗次郎さんのオカリナに、ピアノ・キーボード、バイオリン、ベース・コントラバス、ギター、パーカッション・ドラムスの6人編成。
宗次郎さんのコンサートではおなじみの、いつものメンバーでした。
この1曲目、「昔むかしの物語を聴かせてよ」は、まさに五箇山のような、古き良きこころがつまっ郷愁あふれる素敵な良曲。
美しいメロディーラインが印象的です。
1曲目が終わり、宗次郎さんが挨拶されました。
ニュー・アルバムについて説明され、2曲目「美しき森に棲むものたち」、3曲目「小さな国の笑顔の子どもたち」を紹介。この2曲が続けて演奏されました。この2曲もニュー・アルバムの曲です。
4曲目にはいる前にMC。
宗次郎さんが、故郷の群馬・館林で、よく夕日を見たことなどを話されました。
そして、夕焼けをテーマにした新曲「あの日の夕焼け」(4曲目)。旧作『Ocarina Wind Family』より「幼き日」(5曲目)。
続いて、新作より「真夜中のダンス」(6曲目)が演奏されました。
6曲目が終わり、7曲目に入る前にMC。
アルバムとしては前作、『オカリーナの森からⅡ』からの曲を2曲。
震災からの復興の祈りをこめた「天上の祈り」(7曲目)。そして、初夏の季節の星空をイメージして作ったとのこと「星空の丘」(8曲目)の2曲を紹介され、演奏されました。
「天上の祈り」は大好きな曲なので、生演奏で聴けて嬉しかったです。
9曲目以降も旧作から。
宗次郎さんのコンサートでは定番の「凪」(9曲目)、「水の妖精」(10曲目)が披露されました。
11曲目は新作より「最終列車」。
この曲では、鉄道のSE(効果音)が使われており、静かで思いにふけるような曲調が印象的でした。
12曲目は、旧作『愛しの森 a-moll』より「太陽と月に照らされて」。
8分の5拍子が特徴的な、躍動感のある曲です。
個人的に好きな曲でしたので、コンサートで初めて生で聴けて、とても良かったです。
最後の13曲目と14曲目はニュー・アルバムより。
MCにて、福島のことが大好きで、飯館村も酪農が盛んで好きな場所だったが、原発事故の放射能で避難区域となってしまったこと。
飯館村と、飯館の人々を応援する祈りをこめて作った曲が、13曲目「飯館に還る」であること。
そして、復興の希望をこめて作った「暁のダンス」(14曲目)の2曲が、続けて演奏されました。
「飯館に還る」は、美しい村の風景を思わせる優しいメロディーと、中間部の力強い曲調との対比が見事な曲でした。
宗次郎さんがこの曲に込めた、強い想いが伝わってくるような熱演でした。
14曲目の「暁のダンス」は、この日で聴くのは3回目となりましたが、聴いていて心から楽しくなってくるような、希望あふれるメロディーラインが素敵な曲です。
14曲目が終わり、宗次郎さんは一旦舞台裏へ。その後、アンコールを受けて再登場。
アンコール1曲目は、ニュー・アルバムから「小さき者の祈り」が披露されました。
演奏後のMCで、この曲は、ダライ・ラマの祈りと怒りを表現したとのこと。深みのある曲調の作品でした。
そして、アンコール2曲目。
この日のコンサートの最後を締めくくったのは、この曲も定番。
アルバム『木道』から「安堵の風景」でした。
アンコール2曲を含めて、全16曲。
休憩ははさまずに、一気に通して披露された、この日のコンサートでした。
新作『昔むかしの物語を聴かせてよ』の曲は、全体的に優しく穏やかな印象の曲が多く、また、その旋律美は、以前にも増して磨きがかかっており、宗次郎さんが作曲家としても、円熟度をさらに深めて行っていることを感じられました。
新作CDは、これまでの『オカリーナの森からⅡ』以前のような、メジャー・レーベル、大手レコード会社を通して出したアルバムではありません。
宗次郎さんの個人事務所“風音工房”による、自主制作CD(制作・発売・販売元は風音工房)で出したアルバムです。
しかし、ぜひとも多くの人に聴いてもらいたい、素晴らしい傑作だと思います。
発売記念コンサートを聴いて、心からそう思いました。
終演後には、恒例のサイン会にも参加。
今回、大阪から横浜に聴きに来た最大の目的=いち早く、サイン入り新作CDをゲットするという目的も果たせました。
サイン会で宗次郎さんに、「今日は、大阪から聴きに来ました。」とお伝えしたところ、「お…大阪から!?」と驚かれました。
先日の京都・平安神宮も聴きに行ったことをお伝えし、また関西でのコンサートを楽しみにしております、とお伝えできました。
「また兵庫県でやりますので、楽しみにしていて下さい!」と宗次郎さん。
にこやかに握手してくださいました。
秋の伊丹公演が、とても楽しみです。
今回、初めて首都圏での宗次郎さんのコンサートに参加しましたが、はるばる横浜に来た甲斐がありました。
横浜公演で無事にゲットできたニュー・アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』。
これからじっくりと聴き込んで、また、レビュー記事を書きたいと思います。
<2019年4月7日神奈川県民ホール 宗次郎オカリナコンサート~昔むかしの物語を聴かせてよ~>
(プログラム)
1.昔むかしの物語を聴かせてよ(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
2.美しき森に棲むものたち(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
3.小さな国の笑顔の子どもたち(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
4・あの日の夕焼け(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
5.幼き日(アルバムOcarina Wind Family』より)
6.真夜中のダンス(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
7.天上の祈り(アルバム『オカリーナの森からⅡ』より)
8.星空の丘(アルバム『オカリーナの森からⅡ』より)
9.凪(アルバム『風人』より)
10.水の妖精(アルバム『水心』より)
11.最終列車(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
12.太陽と月に照らされて(アルバム『愛しの森 a-moll』より)
13.飯館に還る(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
14.暁のダンス(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
アンコール
15.小さき者の祈り(アルバム『昔むかしの物語を聴かせてよ』より)
16.安堵の風景(アルバム『木道』より)